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わかめのマメ知識〜わかめの生物学〜


わかめ養殖の種苗

わかめ養殖の種苗(1)

 現在の三陸のわかめ養殖では、養殖あるいは天然のわかめの芽株から胞子を放出させ、夏の間、海の深い所(10mくらい)で眠らせていたものを使用します。鳴門では海の深さが足りないので、光および水温の管理が難しいので、陸上の水槽で種苗を育成します。韓国でも鳴門に似た方法で育苗します。中国では養殖用の8m程度のロープに直接種苗を付着させ、それを海中で育苗します。三陸ほど深くはなりませんが、形式的には三陸と中国は近いものです。これらの育苗方法の類似点の原因を探って見ると確かに水温や養殖場の水深などに適応させた方式といえますが、歴史をたどると、三陸と中国の養殖の最初の指導者が同じであることもひょっとすると、と思えてきます。

わかめ養殖の種苗(2)

 1940年代の採苗方法については詳しく分かりませんが、養殖開始あたりから今までずっと主流を占めているのは成熟した芽株から直接採苗する方法です。大体海水温が16℃から18℃になると、成熟した(成熟してくると、芽株の色が濃い褐色になります)芽株を軽く陰干しした後、きれいな水温18℃くらいの海水に入れて採苗します。現在ではこの方法の他に無基質培養(フリーリビング)もあります。採苗した胞子を基質に付着させないで、一定条件(弱い光、23度くらいの海水、少し栄養を与える)で培養してやると、何年でも少しずつ胞子の数を増やしながら培養することが出来ます。この胞子(本当は配偶体と言い、♂と♀があります)を使って、採苗することができます。いつでも種糸を作ルことが出来ますので、芽落ちなどが大量に発生した場合には緊急の種作りにはこのフリーリビング種苗を用いて、種糸が作られるようになってきました。しかし、種苗の保存と種糸作りには大掛かりな施設が必要ですので、個人ではちょっと難しい。漁協単位や県の水産試験場などで行われているのがほとんどです。

わかめ養殖の種苗(3)

 将来的な種苗は「冷凍網」でしょう。ノリなどではすでに行われているのですが、ノレン状の糸(ノリの場合は網)に胞子をつけてから、冷凍し、適した水温になった時に解凍して海に出すのです。ノリは最初に通常の採苗網、宮城県などでは12月ごろから冷凍していた採苗網を沖に出して、いわゆる2期作を行います。ワカメも南から北は北海道まで生息しているのですから、冷凍網で1年中収穫が出来るかもしれません。


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