 |
昭和30年代、わかめの養殖が三陸や鳴門地区で軌道に乗ってきた頃、その他の都道府県でも水産試験場で盛んにわかめの養殖の研究が為されました。養殖方法の研究、種の研究、採算性の研究など。しかし、そのほとんどは成果を上げることが出来ずに試験で終わりました。何が失敗の要因だったかわかりますか?実は失敗の原因の第1位は水温変化でもなく、種の不整合でもありません。筏の設置が甘く、大風、時化(シケ)で流されてしまったという試験結果がもっとも多いのです。
わかめは内湾でも外洋でも生息、生育します。しかし、芽の頃(11月中旬)に比べ大きく生育した葉っぱの頃(2月から3月)では重さが何十倍にもなります。11月頃に筏をきれいに作っても、収穫の頃には重さに耐えかねる場合もあります。また、2月から3月というのは日本沿岸ではとても気象が厳しい季節です。たとえば三陸では朝から夕方までずっと穏やかな凪の日は月に2、3日しかありません。びゅーびゅー冷たい風が吹きすさび、海が大荒れでは、筏を補修に行くことも出来ません。
こういうことはやはり地元の漁師がもっとも強い。今では重りは2t近いコンクリートブロック。浮きは頑丈なものを両端に4個から5個と、台風がきても流されないような筏を組むのが三陸の漁師。狭い漁場をうまく筏を組むのが、鳴門の漁師。究極の機械化を進めるのが韓国の漁師です。
 |
|