東北大学名誉教授吾妻行雄先生の研究グループとの共同研究成果が、国際科学雑誌「Sensors」に掲載されました。吾妻先生の研究グループによるこれまでの研究によって、キタムラサキウニ(私たちがお寿司などで食する「ウニ」の中でも 高級とされている)の生殖巣は、コンブの根元の部分やワカメのめかぶを与えることで高品質化することが知られていました。本研究では、香気成分分析装置(GC/MS)および味覚センサーを使用して「香り」や「味」の定量化に取り組みました。その結果、ウニの生殖巣は、コンブやめかぶを与えることによって、「ウニの良い香り」に属する香気成分が増加し、「うま味」も増すことが明らかになりました。これらの結果を用いて、「高品質なウニ」の指標策定に至りました。今後は、本研究成果を活かして、海藻原料を有効に活用した高品質なウニ養殖技術の開発が期待できます。
めかぶ:わかめ のからだの一部で、根元部分にヒダ状に付いています。ここで わかめ の子供になる胞子が育ちます。めかぶは わかめの生殖器官です。
【掲載論文】Quantification of the Flavor and Taste of Gonads from the Sea Urchin Mesocentrotus nudus Using GC-MS and a Taste-Sensing System(GC/MSと味覚センサーを用いたキタムラサキウニの生殖巣の風味と味の定量化)Sensors. 2020 Dec 8;20(24):7008. https://www.mdpi.com/1424-8220/20/24/7008/htm