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『Journal of Applied Phycology』誌に ゆりあげファクトリー研究員の「ワカメの光合成活性」に関する論文が掲載されました

『Journal of Applied Phycology』誌に ゆりあげファクトリー研究員の「ワカメの光合成活性」に関する論文が掲載されました。

この論文は、宮城県松島湾で養殖されているワカメの光合成特性を明らかにしたものです。光合成速度は、海水中の溶存酸素を測定する方法と、光合成色素であるクロロフィルの蛍光を測定する方法の2通りで行いました。その結果、ワカメの光合成速度は、すでに同様の方法で明らかになっているコンブ類よりも比較的低い光量に適応的な特性を示しました。また,光合成に適した水温は多年生のコンブ類よりも低く,ワカメが1年生の海藻であり夏季の水温環境では生育できない特性を反映していると考えられました。さらに、収穫間近の成熟した藻体と種苗サイズの小型の藻体についてクロロフィルの蛍光を測定した結果、小型の藻体は海水表面付近に相当する強い光に晒されると光合成活性が著しく低下することがわかりました。これらの結果は、ワカメ養殖の初期には、強い光を避けるような水深調整の必要性を示唆しています。本研究は、鹿児島大学寺田竜太教授、長崎大学Gregory西原教授との共同研究によって実施されました。

The photosynthetic response of cultivated juvenile and mature Undaria pinnatifida (Laminariales) sporophytes to light and temperature
Yoichi Sato, Hikari Nagoe, Gregory N Nishihara, Ryuta Terada
Journal of Applied Phycology.33(5).3437-3448

DOI(Digital Object Identifier) 10.1007/s10811-021-02535-8 

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